人間関係の悩み

おまじないの基礎③様々な呪術〜陰陽道編〜

皆様こんにちは。今回の様々な呪術は陰陽道についてお話したいと思います。

陰陽道とは

五行

古代中国の陰陽五行説(万物の一切や、吉凶を陰陽と天地の間に循環する木・火・土・金・水の5つの要素、五気の相生と相剋の理で説明するもの)を基にした呪術で、易(えき:占いなど)道教系民間信仰と結び付き、日本には六世紀半ば頃に伝承したとされている。天文(日月五星《じつげつごせい》・二十八宿のことで、五雲の色を見て吉凶を判断し、十二の風気を候して妖兆を知る)、暦数(天体を観測して暦を作る)、占筮《せんぜい》、相地《そうち》(地の気を見定める)を扱い、吉凶禍福を察して祭祀や方術を行い災禍を退けたり、呪詛や呪殺を含む呪い等も可能としていた。

密教や神道、修験道等とも結びついた為、日本のオカルティズムの中核には陰陽道が伏在しているといっても過言ではありません。

又、仏教と殆ど時を同じくして日本に伝来したとされているこの陰陽道は、天武天皇に行政機関として陰陽寮が設置されるほど重用されていた。その後、平安時代中期頃に陰陽博士賀茂忠行は、息子の賀茂保憲に天文と暦道を伝える一方、かの有名な安倍晴明に天文を伝えました。

以後、陰陽博士に任じられるのは賀茂・安倍の二大宗家に限られるとともに、この両家の競い合いで平安時代に陰陽道は黄金期を迎える事になったのです。

とりわけ天体の運行によって自然現象の推移や人間の運命を未然に予知し、式神《しきがみ》と呼ばれる呪術を駆使して、様々な超能力を発揮してみせた安倍晴明こそ、最高の陰陽師として揺るぎない地位を保っていました。

鎌倉時代以降にも、陰陽道は将軍家から民間に至るまでの行動様式に影響を及ぼしましたが、明治維新とともに衰退しました。とはいえ方違い《かたちがい》、方忌み《かたいみ》、物忌み《ものいみ》、撫で物《なでもの》等の陰陽道系の呪術には、厄災を避ける為に多くの禁忌が存在し、今もその効力を失ってはいません。特に仏滅《ぶつめつ》等の六曜や鬼門等の方位や家相に関する言い伝えは陰陽道が基になっていると考えられ、陰陽道の影響力は計り知れません。

 

陰陽道の呪術

強力無比な陰陽道系の呪術とされたものに、古代中国の呪い《まじない》に由来する蠱毒《こどく》がある。

蠱毒

蠱毒とは毒蛇、蜈蚣《むかで》、蜘蛛《くも》、蝦蟇《がま》等の多くの毒虫や昆虫を壷等に入れ、餌を一切与えずにしておくと、共食いをし始め、やがてそのうちの一匹が残る事になります。そうして最後に生き残った一匹を蠱《こ》と称するが、その蠱を用いて呪う相手を噛ませたり、黒焼きにして粉にした物を怨敵に振りかけるか、食事に混ぜて呑ませ、あるいは蠱を家の床下に埋める事によって、その怨敵は原因不明の病を得て急死するとされています。

又、興味深い事に、蠱毒の施術者の方はその術を行うたびに裕福になると言い伝えられています。

しかし、この蠱毒には対処法があり、明の本草学者・李時珍の【本草網目】によると、蠱毒の治療には相反する蠱を服用すれば回復すると言われています。つまり、蛇蠱毒に大しては蜈蚣蠱毒、蜈蚣蠱毒に対しては蝦蟇蠱毒を呑めば回復に至るという訳です。ですが、上記を読みお気づきかもしれませんが、その治療法の根底には、やはり陰陽五行の相剋理論が応用されているのは言うまでもありません。

 

呪殺や様々な呪術

ひとがた

ちなみに人を呪殺する蠱物には、平城宮跡からも発掘されるように人形《ひとがた》に呪いの言葉と符号を記した厭魅《えんみ》が比較的多く行われていましたが、平安時代にも藤原時平《ふじわらのときひら》が陰陽師に呪詛のための人形を作らせ、宮城の四方にそれを埋めさせて菅原道真を呪った事が【北野天神縁起】にはっきりと記されています。

今も息づく陰陽道の呪術

陰陽道の呪術が現在も生きている実例として、高知県物部村で行われているいざなぎ流という呪術があります。

呪い

いざなぎ流は依頼に応じて特定の家とその家族の厄を約一週間にわたって祓う鎮宅と先祖供養の儀式である家祈祷《やぎとう》をはじめ、病人祈祷、延命長寿、川鎮め、山鎮め、雨乞い、運命転換の秘法とされる「もりかえ祈祷」、更には現在では殆ど行われていないとされているが、呪殺という禁断領域の呪術に至るまで、数多くの実践呪術の品々が揃っているのです。いざなぎ流は山間部の平屋落人伝承地に密かに伝えられてきたため、ほとんど知られていませんが、独特の信仰形態が生々しく今も息づいている為に、現在も注目を集めています。組織化された祭祀祈祷法とその霊験により頻繁に出張しているいざなぎ流の太夫もいる程です。※太夫とは、呪術師と祈祷師を兼ねた物部村土着の宗教者です※

如何でしたでしょうか。陰陽道は安倍晴明や式神といった分かり易い象徴的な存在が数多くある為、現在でも物語等のモチーフにされたり、現在でも多く語り継がれる呪術形式の1つです。

次回はまた別の呪術形式について触れて行きたいと思います。

最後迄お読み頂き有り難う御座いました。

 

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