おまじないの基礎②様々な呪術〜修験道編〜

投稿日:2016.03.24

修験道
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修験道(しゅげんどう)は、山岳信仰が仏教に取り入れられた日独特の混淆宗教で修験宗とも言う。

修験者達にとって、山はそれ自体神仏が座す生なる場であり、死者の霊が集い、魔が横溢する異界であるとされ、山岳霊地を活動の場として、様々な修行の中で呪術性の強い加持祈祷術を習得している。

加持を分析すれば、加持の加は仏神の加被力で、持は修験者が仏戒と先達の教えを受持する意味が込められている。修験を行う物は先師の教えを守って修行すれば、仏神が感応し、神秘的な呪力が授かるとされている。祈祷は祈りであるが、修験道は現世や現在を祈祷する事におkそ、もっとも大きな意味があると考え、現世に即応して現実の世界を救済すれば、結局、過去・現在・来世という三世一貫の祈りになるとされている。

修験道の考えと呪術

しゅげん

修験道は人間的欲望をそのまま捉え、それを菩提化(修行を経て煩悩を断ち切り、悟りに至る事)しようとする。そのため、仏神に全身全霊を傾けて祈祷を捧げて、仏神の力に生きようとすれば、信じ難い利益が得られるとされている。

「仏を見奉らんとせば、質実柔軟にして不借身命(ふしゃくしんみょう)の行をせよ」(法華経寿量品)という言葉があるが、これを実践しているのが修験道系の行者という事になります。

また、山岳信仰は修験道だけという訳ではなく、大峰山(おおみねさん)や金峰山(きんぷせん)、御嶽山(おんたけさん)、羽黒山(はぐろさん)、英彦山(ひこさん)などの名峰霊山に入峰修行する者の信仰は、修験道のみに限らず、神道、真言宗、天台宗、日蓮宗、禅宗、浄土宗、浄土真宗、、新宗教系など多岐に渡る。

修験道では、修法や呪術を行う際、印や真言を万一忘れたとしても慌てる必要はありません。諸尊に通ずる真言、例えば一度は耳にした事があるかもしれない「アビラウンケンソワカ」で汎用させる事が出来たりと、融通性があります。真言を失念しても梵字を真言として、複雑な印でも普通印で間に合わせられる独特の修法を用いている。修験道の儀軌は前回ご紹介した密教のそれに比べて、融通無碍である為、より実践的と言えるかもしれません。

密教では正式な作法を略したりして変容させると、越罪(おつざい)と言い外道扱いされるが、修験道では定まった形式はあるものの、山野を修行の場としているためか、その状況に応じて即応体制がとられている。つまり、必ずしも形式に囚われないのである。それは修験道が懐の深い、在俗中心の宗教であり続けてきた事の証明でもあるのかもしれません。

修験道の歴史

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古代の山岳信仰に端を発し、雑密呪術や密教を中心に、道教や陰陽道などとの習合過程を経て成立した修験道は山岳修行におって、超自然的な験力(呪力)の獲得を目指して来た。この超自然的な力の獲得こそ、修験道の生命線であり、醍醐味なのです。たゆまぬ山を大曼荼羅として捉え、これを実地とし苦修練行する事によって絶大な験力を獲た修験者(山伏とも呼ばれる)達は里に下りて来て、人々に治療などの利益を施し、あるいは調伏術を用いて憑き物払いなどを行って来た。加賀役君の出で葛城山を拠点として、のちの修験道の開祖に仮託された優婆塞(うばそく)・役小角(えんのおづぬ)もそうであったと言われている。密行を極めた役小角は、病気平癒、天変地変を鎮め、その力を人々に示すが、その一方では鬼神を使役し、意に従わない者に対しては呪縛する強力な呪力の持ち主であったとされている。

修験者の修行法

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修験(山伏)らは大日如来や不動明王などの本尊と一体化する事にあり、その方法論として室町時代中期頃に設立した十界修行(じっかいしゅぎょう)が基本となっている。十界修行とは仏教の十界。

すなわち地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天界の六道と、声聞・緑覚・菩薩・仏の四聖の各段階に当たる修行を行う事。

①地獄行

床固め(小打木と呼ばれる木で自らを打ち叩きながら、自分は大日如来であると観想する行)

②餓鬼行

懺悔(密室に入り、先達に五体投地して礼拝し、罪の懺悔をして、懺悔文を読む。)

③畜生行

業秤(両手を縛り、その体を釣り上げて秤にかけて罪業の重さを量る)

④修羅行

水断(水の使用を禁じられる修行)

⑤人間行

閼伽(先達から散杖で頭上に水を注がれ、水の使用を許される)

⑥天の行

相撲(相撲を取り、地霊を鎮める行)

⑦声聞の行

延年(扇を持って舞う天道快楽の修行)

⑧緑覚の行

小木(小木とは皮を剥いだ白小木《白骨を意味すると皮の付いたままの黒小木《皮肉を意味する》の二種類があり、それらの木を拾い集めて護摩で燃やす行)

⑨菩薩行

穀断(穀断の修行、穀類を一切食べない)

⑩仏

正灌頂(柱源護摩《はしらもとごま》。小さい柱を建てて観法を行い、先達から秘印を授けられて自らが仏となる)

如何でしたでしょう。修験道ではこのような十界修行の教示を受けた後に、即身成仏する最高の修行として7日間180キロメートルに及ぶ行程の大峯山奥駆けも用意されている。

このようにして壮絶な修行を経て、呪力を得て、様々な奇跡を起こすのが修験道の呪術です。

次回は陰陽道系の呪術についてお話ししたいと思います。

それではまた。

 

 

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